🎩 なかじ探偵事件簿 File No.001

「足跡なき追跡者・ひとみ」

──夜のカラーシング。
静寂を破るように、ひとりの男が枠を渡り歩いていた。

「よし、まずは会長のゆうくんの枠だな…。」

軽快にコメントを飛ばす男。名は──なかじ
通称・寝落ち探偵。
今日も事件なき配信界を漂っていた。

しかし、その平穏は長くは続かなかった。

しばらくすると、
コメント欄に見慣れた名前が光る。

「……ひとみさん?」

彼女はやさしい声で言った。

「応援に来たよ〜✨」

その瞬間、なかじの勘が働いた。
胸の奥に、微かなざわめき。

──何かが起きている。


ゆうくん枠を後にしたなかじは、
次の目的地「にゃむさん枠」へ向かう。
軽く挨拶をし、空気を読んでコメントを投げる。

穏やかな時間。
……の、はずだった。

「あれ? また……ひとみさん?」

そこに再び現れた彼女。
タイミングは完璧、まるで尾行。

「ま、まさか……つけられてる?」

だがカラーシングには、足跡機能が存在しない。
誰がどこに行ったかなど、知る術はないはず……。

──にもかかわらず、彼女は必ず現れる。
ゆうくん枠、にゃむ枠、そして次の行き先にも。

これは偶然か?
それとも──「必然」か?


「ふっ……面白くなってきたじゃないか。」

夜の配信アプリにひとり呟くなかじ探偵。
チャット欄に流れるスタンプの海の中、
新たな謎が静かに光った。

🕵️‍♂️ つづく──『File No.002:三度現るひとみ』

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